近年、副業を始めやすい環境になってきたことで、オンラインショップやネット通販を始める方も増えてきました。
しかし、初めて商品を販売するという方の多くが抱える悩みが『いくらで商品を売ったらいいの?』というもの。
1円でも高く売れたら嬉しい反面、高すぎて売れなかったらどうしよう?と悩んだり、自分が作った商品の価値が正しく判断できず、いくらが妥当なのか見当もつかないというお声をよく聞きます。
私も副業を始めた当初は、自分の商品の適正価格が分からなかったのと、自分の商品が買ってもらえるという自信がなかったので、かなり低い価格で商品を販売してしまっいました。
最初こそ良かったものの、低価格に設定し過ぎたためにいくら売っても低収入のままで、価格設定について学び直したという苦い経験があります・・・・。
商品価格は安く設定すれば売れるわけでもないですし、かと言って高過ぎても売れないのも事実です。
そこで今回は価格設定の基本と、お客様の購買意欲を刺激する価格設定のコツをご紹介します!
●副業を始めたけど商品の適正価格が分からない
●商品が全然売れない
●商品は売れるのにいまいち儲からない・・・
という副業ママの参考になれば幸いです♪
価格設定の基本用語を知ろう!
価格設定と聞くと難しい気がしますが、全てのビジネスに共通した基本のルールが存在します。
どんなに大きな大企業だろうが、商店街の八百屋だろうが価格に対する基本的な考え方は同じで、
「販売価格ー原価=利益」
このルールがベースになっています。
原価とは?
まず原価とは、商品やサービスを提供するためにかかった費用のことです。
例えばアクセサリー販売の場合、仕入れ費用、材料費、製作のための人件費などが原価となります。
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【例:アクセサリー販売の原価】
●仕入れ価格:200円 × 20点
●材料費:500円
●仕入れ時の配送費:800円
●梱包材代(50枚で250円):1枚あたり5円 × 20点
●人件費:1時間1,000円 × 5時間(製作+発送作業)
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合計:10,400円
▶原価:20点 10,400円
▶1点あたりの原価:520円
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上記の場合、1点あたりの原価は520円となります。
初心者の場合、仕入れ価格と材料費だけで原価を算出してしまい225円以上で売れば利益が出ると思ってしまいがちですが、実際は520円以上の販売価格で売らないと赤字になってしまいます。
原価=商品の材料費ではないので注意しましょう!
また、作業場の家賃、光熱費、通信費、ネットショップ管理費、商品の配送料などは販売費及び一般管理費という原価とは別の経費として計上します。
帳簿の付け方や計上項目は、確定申告の方法や個人事業主かどうかでも若干変わってきますので、自分の副業に適した帳簿管理の方法もぜひリサーチしてみてください。
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【販売費及び一般管理費(一部)】
●広告宣伝費(広告費やチラシ印刷代など)
●販売手数料(販売代理店などに支払う手数料)
●荷造運賃(商品を運送するための費用)
●販売促進費(キャンペーンやサンプルの費用)
●旅費交通費(営業活動の移動費や出張費)
●給与・雑給(給与としての支払い)
●外注工賃(デザイン料など外注により発生した費用)
●水道光熱費(作業スペースの水道代、ガス代、電気代など)
●地代家賃(作業スペースの家賃など)
●消耗品費(高額品を除く工具や事務消耗品など)
●通信費(作業に必要な電話代やインターネット利用料)
原価率
原価率とは、売上に対する原価の割合を示したものです。
原価 ÷ 売上 × 100 = 原価率
の計算式で、簡単に割り出すことができます。
副業で稼ぎたい場合は、原価(ランニングコスト)がかからない商品を扱うことがとても重要です。
なぜなら、原価率が低いということは、売上がそれほど大きくなくても利益が出るということ。
つまり、たくさん売れなかった場合やリスクやマイナスが少ないということになります。
リスクが少ないほど、無理をせずにマイペースに続けていくことができますよね。
本業の隙間で時間を見つけながらやっている副業では、ストレスなく継続して取り組めることが何よりも大事になります。
そのためにも「原価がかからないビジネス」つまり「利益率が高いビジネス」を見つけ、少しでも心理的・物理的負担を減らすことが副業を長期的に成功させるためには重要になるわけです。
利益率
利益率とは、「売上」に対する「利益」の比率 のことで、下記に計算式で簡単に求められます。
利益 ÷ 売上 × 100 = 利益率
一口に「利益」と言っても、厳密には、営業利益・売上総利益(粗利益)・経常利益など5種類の「利益」があり、何を含めて “利益” と言うのか?によって計算が異ってくるのですが、「副業できちんと利益が出ているか確認したい」という程度であれば、営業利益を把握できれば十分でしょう。
営業利益とは、「売上」から「商品を売るための費用」を引いたときに出る利益です。
例えば「売上10万円」から原価・家賃・配送料・販売手数料・通信費の合計「3万円」を引いて「7万円の利益」が出た場合は、
7万円 ÷ 10万円 × 100 = 営業利益率70%
となりますね。
ビジネスでは、この利益率が大きければ大きいほど大成功!ということになります。
繰り返しになりますが、個人の副業、とくにママ副業のようにガッツリと副業に時間も労力もかけられない場合ほど、原価がかからず利益率が高いビジネスをするということが重要な成功ポイントになります。
いくらたくさん売って売上高が20万円だったとしても、利益率が低かったら儲けの金額たっだは万円だけ・・・ということもあるわけです。
原価率と利益率のバランスをきちんと把握することで、現実的かつ理想的な「正しい価格設定」がイメージしやすくなります。
副業のゴールを設定する際には、いくら売るかだけでなく、どのくらいの利益をだしたか?を明確にするようにしましょう!
基本的の価格設定!3つの考え方
原価と利益の仕組みが理解できたところで、次に商品価格を決める際の基本的な3つの考え方を紹介していきます。
一般的に、販売価格は「原価」を元に計算することが多いです。
なぜなら、原価を元に計算すると、計算上は赤字になるというリスクがなくなるからです。
他にも考慮すべき点はいくつかありますが、まずは原価を意識しながら価格を設定することで最低限の失敗を防ぐことができるはずですよ。
商品価格に対する原価の割合を決める
まずは、商品の原価をベースに商品の値段を決める方法です。
簡単に言うと「販売価格の何割を原価にしようかな?」という考え方になります。
この方法で販売価格を決める際の計算式は、「販売価格=仕入れ価格÷原価率」です。
例えば、原価1,000円の商品があり、その商品を原価率30%で販売しようとした場合は、
1,000円÷0.3=3,333円(販売価格)
となります。
原価率の割合を上げるほど販売価格は安くなり、下げるほど販売価格が高くなっていきます。
原価をもとに販売価格を決めるため、計算が単純で誰でも価格設定がしやすい方法ですが、その反面、原価や設定した原価率によっては販売価格が高くなり過ぎてしまい、同業者との価格競争で負けてしまうこともあります。
また、購入者の金銭感覚や相場を反映していないため、市場価格とかけ離れてしまう可能性もあるので注意が必要です。
利益率から商品価格を決める
次は、利益率から考えて商品の値段を決める方法です。
「利益がどれくらい欲しいか?」から逆算して価格を決めていきます。
計算式は下記の通り。
販売価格=原価÷(1-利益率)
例えば、1,000円の商品を販売して利益を70%得たい場合は・・・・
3,333円(販売価格)=1,000円(原価)÷(1-0.7)
となり、こちらは原価率とは違い、利益率を高めれば高めるほど販売価格が高くなっていきます。
上記の計算式を見てお気づきと思いますが、原価率をベースに考える場合でも、利益率をベースに考える場合でも販売価格は同じになります。
要するに、考え方が違うだけであって、どちらの計算方法を使っても問題ないということです。
この方法についてのデメリットも先程と同じく、売る側の希望だけを反映しており、購入者の感覚や相場価格などが反映されていない点が挙げられます。
そのため、市場とマッチせず、適正でない価格になる恐れがあるので、最終的な価格を決定する前に相場や購入者の感覚に沿った価格になっているかをきちんと確認する意識を持ちましょう。
市場価値に合わせて価格を決める
3つ目は、自分の商品と同ジャンルの市場で、競合が販売している商品と比較して金額を決める方法です。
この考え方を取り入れることで、上記2つの考え方では不足している「購入者の感覚や市場相場」の部分を埋めることができます。
この方法を取り入れる場合は、販売する商品は市場で、どれくらい消費者にとって需要があるか(どれくらいのお金を払ってくれるのか)を考慮・リサーチして販売価格を設定する必要があります。
競合の商品や販売価格と比較すれば、いくらなら売れるか予測しやすいため失敗しにくいですが、競合と全く同じ金額に揃えれば売れるという訳では決してありません。
競合や市場を参考にしつつ、いくらにしたら勝てるのか?
どう見せたらこの価格で買ってもらえるのか?
他社と同じ金額でも自分の商品が選ばれるためにはどうすればいいか?
などの戦略をしっかりと練る必要があります。
また価格を他社に合わせることで利益率が下がる可能性もありますので、自社・購入者・市場相場のバランスを取りながら戦略的に価格を決めることが大事になるでしょう。
購入意欲を高める価格の決め方3選
【端数価格】わざと端数で終わらせる
ウィリアム・パウンドストーン(William Poundstone)の著書『Priceless』によると、価格設定で端数を使用した場合、切りの良い数字を使った時よりも平均で24%の売上増加が見受けられたそう。
その中でも『9』の数字を使用した場合が最も効果が高く、MITとシカゴ大学の研究者たちが行った調査では、女性用の洋服を34ドル、39ドル、44ドルで販売したところ、一番安い34ドルの服よりも、39ドルの販売数の方が多かったという結果になったそうです!
お得感をより強く感じさせる数を用いて価格設定をするだけなので、簡単で取り入れやすい点もおすすめの理由です。
しかし、この手法は高級さをアピールしたいブランドにとっては不向きとされています。
また、元々ある商品のアップグレード版を販売する際にこの端数価格を使用すると、グレードが上がったという感覚を伝えづらくなってしまうので注意が必要です。
ご自身の商品に適切かを見極めながら、上手に活用してみて下さい!
【アンカリング効果】大きい数字を見せてお得感を演出する
【松竹梅の法則】価格にあえて格差をつける
●松プラン:7,000円
●竹プラン:3,500円
●梅プラン:2,000円
の3つがある場合は、竹プランが選ばれる可能が最も高いとされています。
なぜなら、人は「極端の回避性」という1番高いものや、1番安いものを無意識に回避するという心理的習性を持っています。
その理由としては、1番高いものは価格的に贅沢に感じる上に納得のいく品質でなかったときに後悔する可能性があり、反対に1番安いものは貧乏に思われたくないという見栄や、物足りなかったら困るという心理が働くからです。
このような心理が働くことで、人は3つの選択肢を与えられた際には中間の価格帯の商品をつい選んでしまうようになる訳です。
なので販売者は、「売りたい」と思っている商品を真ん中の価格に設定し、そこからより高いものを1つ、より安いものを1つ並べて販売すると効果的であると言えます。
この際にもう1つ大事なのが、価格の差の付け方です。
等間隔に価格差を付けてしまうと効果が低くなってしまうので、松を8,000円、竹を4,000円、梅を2,000円というように、敢えて松の価格をグッと高くすること、そして竹と梅の差は小さくすることを意識しましょう。
こうすることで、松は高すぎると躊躇した人でも竹なら手が届きそうと感じられるようになります。
逆に梅と竹の差が小さければ、1番安い梅より少しランクが上の竹を選びやすくなりますよね。
ただネットショップで買い物をする場合は、誰にも見られていないため最安値を買うことに抵抗がなくなりやすく、この手法の効果が得られにくくなる可能性もあります。
その為、よりしっかりと価格差の根拠を説明し、価格帯の違いによるベネフィットの差を理解してもらえるよう努めましょう。
価格の見せ方を工夫して購入率を高めよう♪
いかがでしたか?
どれもちょっとした工夫で効果を得られるものばかりですよね!
また日常でスーパーやオンラインストアを利用する際に、価格表示に注目してみると自分の副業に活用できるものがあったりもします。
ぜひリサーチをしながら、自分の副業に合った価格設定の方法を見つけてみてください!
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始めての副業で、
「原価や利益の計算が分からない!」
「どうやって帳簿を付けたらいいの?」
という方でも簡単に売上管理の知識が得られますよ♪
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