ここ数年、主婦の方だけでなく、育休や在宅ワークなどで『家で仕事をするママ』が増えてきています。
働き方改革に加えて、現在はコロナの影響もあり本来はオフィス勤務だったけれどもリモートワークへ変更になったママや、保育園の登園自粛や学校がオンライン授業になった事でリモートワーク中心にシフトせざるを得なくなったママも多いのではないでしょうか?
家で仕事ができると、通勤時間がなくなったり、身支度をする手間が省けるというメリットも多くあります。
しかし家の中でも「ママ業」という仕事に追われるママにとっては、在宅ワークになることでママ業と仕事の境界線が曖昧になってしまい、集中して目の前の仕事に取り組むのが難しいと感じるママも少なくないと思います。
そこで今回は、自宅で仕事や育児に取り組むママが1日の生産性をアップするための5つのヒントを紹介します。
●仕事とママ業のバランスが上手く取れない
●タスクに集中できず中途半端で終わってしまう
●頭が常に働いていて疲れてしまう
というママの参考になれば幸いです♪
ストレスも多い!ママが感じる在宅ワーク3つデメリット
家はママにとってはもう一つの職場。
『家=休む場所』と100%言い切れないのがママの辛いところです。
さらにそこへ収入を得るための「仕事」も持ち込むとなると、メリットの数と同じくらいトラブルも出てきます。
1.ママ業と仕事のどちらにも100%集中して取り組めない
家庭で負担している仕事の割合が多い分、ママは家にいるとどうしても家事に意識が向きがちです。
●シンクに食器が溜まっている
●洗濯物が洗濯機に入ったまま
●リビングにおもちゃが散らかっている
仕事の休憩時間に家事のやり残しを片付けているうちに、結局ゆっくり休めないまま仕事を再開することになってしまうこともあるのではないでしょうか。
逆に子どもが幼稚園や学校から帰宅してからは、さっき終えた会議の内容が頭から離れなかったり、返信しそびれているメールが気になってしまい子どもとの会話に集中できないなど、ママ業に支障がでることも多いです。
仕事の合間に家事ができることや、子どもがテレビを見ている間に仕事のメールを返信できることは見方によっては大きなメリットです。
しかし、「100%その作業に集中する」という観点から考えると「仕事しかできない」もしくは「ママ業しかできない」という環境で行動が制限されるからこそ生まれるメリットもあると改めて感じさせられます。
2.オンオフの切り替えが難しい
環境や服装によって気持ちが切り替わることの効果は思っている以上に大きいものです。
特に今まで会社で働いていたママは、お化粧をして、仕事用のバッグを持ち、ヒールを履いて1人で電車に乗る・・・など、仕事モードにスイッチを入れるための時間とルーティンがあったと思います。
しかし、在宅ワークだとさっきまでママ業をしていた状態から、パッと一気に仕事モードへスイッチを切り替えなくてはいけません。 ある意味それが時短でもあるのですが、スイッチを切り替える明確なきっかけが無く、自分が今どちらのモードにいるのかが曖昧な「グレー状態」にばかりいると、生産性が上がらないだけでなく、頭ばかりが疲れてしまいストレスの原因にもなります。
これをやったら仕事は終わり!
今日のママ業はここまで!
という自分なりのルールを作っておかないと、時間だけがダラダラと過ぎていってしまいエネルギーを浪費してしまう可能性が高いです。
3.常にタスクに追われている気がする
前途した様にスイッチの切り替えが上手くいかず、仕事と家のことの両方を考えている状態が続くと、常に『次はアレをやらないと・・・』という考えが消えず、やり残しているタスクにばかり意識が向く様になってしまいます。
頭の中がタスクや課題でいっぱいになってしまうと、今やっていることに集中できなくなり作業効率が落ちるだけでなく、焦りや緊張から解放されることができず、いくらやっても達成感を得られなくなってしまいます。
これは『過剰適応』という症状で、自分の中の「ここまでやればいい」という終わりがはっきりしていないまま、会社や周りが作り上げた「完成像」に合わせようとし過ぎて疲弊してしまう状態を指しています。
もし1日中、仕事や家事に取り組み続けているにも関わらず「何かをやり残している感じ」が常にある場合は、過剰適応に陥っている可能性が高いです。
そのまま頑張り続けてしまうと、精神的ストレスが高まりネガティブ思考になったり、うつ気味な症状に襲われる危険もあります。
どこかで「もう十分やったから終わり!」と線を引くための自分なりのキッカケやタイミングを作ることが大切です。
心の余裕がカギ!ママの生産性を上げる5つのヒント
在宅ワークで意識するべきことは仕事とママ業の間に程よく「余白」をつくること。
余白がないと深呼吸する時間や、のんびりする余裕がなくなり、何よりもやっている物事を楽しむことができなくなってしまいます。
そこで次に1日の中で仕事やタスク以外の余白をつくるための5つのコツを紹介します。
1.終了時間を決める
1日を始めるにあたりまず最初にやるべきことは、 「何時に仕事を終わりにするか?」 を決めることです。
「まだ始めてもいないのにもう終わりの事を考えるの!?」と思うかもしれませんが、実はこれは『パーキンソンの法則』と呼ばれるもので、タスク管理においては外せないテクニック。
パーキンソンの法則とは「仕事の量は完成するために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というもので、人間は時間を与えられるとそれを全部使い切ってしまうことを表しています。
つまり4時間という時間を与えられると、仮に1時間で終わるような仕事でも完成に4時間かけてしまうということ。
仕事だけではなく普段の生活でも、終わりの時間を決めていないがために必要以上の時間をかけてしまい時間を浪費してしまっている事が少なくありません。
会社員ママの場合は終業時間が決まっているので終わり時間を意識しやすいですが、主婦の場合は仕事とプライベートの境目がないので終わりの時間をより意識しないとダラダラと家事を続けてしまうことになりやすいので注意が必要です。
●お風呂の後は家事をしない
●21時までに終わらなかったことは明日に持ち越す
「○時になったら終わり!」というように時間で境界線を引くのが難しい場合は「寝かしつけ」「夕飯」「お風呂」など、夜のイベントを目安に終わりのラインを引いて、ダラダラと作業を続けない意識を持ちましょう。
制限時間があった方が集中力が上がり生産性がアップするだけでなく、「あと1時間で終わりだ!」とゴールが見えることによるモチベーションアップの効果も期待できますよ。
2.チェックポイントを設ける
1日を朝、午前、午後、夜と4つのブロックに分けてチェックポイントを設けてみましょう。
それぞれのブロックが終わる時に、下記のチェック項目を確認しながら振り返ります。
●達成度はどうだったか?
●この後はどの様に過ごしたいか?
例えば、朝からバタバタして忘れ物をしたり遅刻してしまうと、1日中テンションが上がらないまま終わってしまうことってありますよね。
しかし、朝のたった2時間が上手くいかなかっただけ、残りの22時間を棒に振ってしまうのは非常にもったいないです。
チェックポイントとして気持ちを切り替える機会を意識的につくることで、ネガティブな気持ちを引きずりモチベーションが下がってしまうことを防ぐことができます。
また逆に、日中まで何も家事が手につかなかった日があっても、1日の成果をトータルで捉えるようにすることで「午後から挽回すればいいか!」と前向きに受け止めることができるようになります。
チェックポイントの効果をさらに活かしたい場合は、朝起きたら今日1日をどんな風に過ごしたいかをイメージし達成したい3つのゴールを決めてみて下さい。
そして各チェックポイントごとに過ごし方を振り返り、次のブロックをどう過ごしたら1日のゴールに近づけるかを考える時間を持つようにしてみましょう。
また、もし上手くいかないことの連続で「あー!もう今日はダメだ・・・」と落ち込んでしまう日は、思い切ってリセットボタンを心の中で押してしまうのもおすすめです。
パソコンの再起動の様に一旦全てをリセットして無かったことにしてしまい、ゼロから新しい気持ちで1日をスタートしてみて下さい。
心の中で「リセットします」と唱えてボタンを押す姿をイメージするだけなのですが、意外とスッキリしてフレッシュな気持ちで残りの1日を過ごすのに役立ちますよ。 https://me-map.net/535/#toc8
3.Interstitial Journalingを取り入れる
Interstitial(インタースティシャル)は“すき間”や“割れ目”を意味する単語で、Interstitial Journaling(インタースティシャル・ジャーナリング)はその名の通り作業と作業の間にジャーナルの時間を設けるワークです。
1つのタスクが終わったら、次のタスクに取り掛かる前に振り返りの時間を数分間設けて、下記の様な質問に対する答えを簡単にメモしていきます。
●達成度はどうだったか?
●次のタスクは何で、最初に行う具体的なアクションは何か?
上記の記録を書き出すことで、どのくらいの所要時間でどの程度のタスクをこなす事ができたかを把握し生産性に意識を向ける癖をつけることができます。
また同時に、感情や心境に関する質問をプラスすることで作業に対するマインドフルネス度を測ることにも役立ちます。
●どんなエネルギーレベルで取り組めたか?
●作業を邪魔する出来事や思考はあったか?
インタースティシャル・ジャーナルは1つ1つのタスクを流れ作業でこなしてしまうことを防ぎ、1日を通してマインドフルネスな状態を保つのにとても効果的なワークです。
作業を開始する前に「これから何をして、どんな成果を出したいのか?」という目的をより明確にしてから取り掛かることで、思考があちこちに飛んでマルチタスクになってしまうのを防ぎ、自らの思考をシングルタスクに導くのに役立ちます。
やることが多く、1つのことをやりながらも他のことが気になってしまい色んなタスクにいっぺんに手を付けようとしてしまうタイプのママに特におすすめです!
●生産性がアップする
●作業を振り返り改善する思考の癖がつく
●マインドフルな状態をキープできる
●シングルタスクになれる
わざわざジャーナル用にノートを用意する必要もなく、Todoリストを書く際に少し隙間をあけて書くようにしておき、その隙間にメモをとる要領でジャーナルを書き入れていくだけでOKです!
手軽なので是非試してみて下さい。
4.Todoリストをより具体化する
今日のタスクや仕事内容をTodoリストにまとめる時に、タスク内容だけでなく「いつ」「どこで」「どの程度」「どんな風に」行うのかまで、具体的に書き出すようにしてみましょう。
例えば『買い物に行く』というタスクをTodoリストに書く場合は、下記の様に書いていくイメージです。
●14時にCストアでお米の値段を確認し、○円以上だったらDマート買う。
具体的な行動を事前にメモしておくことによって、家を出てから考えたり迷ったりする時間を節約できるのはもちろん、選択を間違える可能性を減らすことができます。
ただ何気なくスーパーまでの道を歩いているだけでも、視界からは膨大な量の情報が入ってくるので脳が無意識のうちに疲れていきます。
こうして脳が情報過多になると、いざという時の判断能力が落ちてしまうんです。 判断能力が落ちることによって肝心なものを買い忘れたり、セールの誘惑に惑わされて昨日も買った商品をまた買ってしまったりというミスを犯しやすくなります。
特にママは買い物をしながらも今晩の献立や、明日の朝ごはん、子どもが帰って来てからの流れや、やり残している家事のことを考えたりと常に頭がフル回転していますよね!
少しでも脳をスッキリさせて、無駄のない行動を取れるようにするためにもTodoリストの書き方を見直してみましょう。
また、Todoリストが膨大になってしまったら優先順位をつけて、タスク整理をすると実行しやすくなります。
Me-Map StoreからTodoリスクのワークシートを無料でダウンロードできるのでぜひ活用してみて下さい♪
5.ベッドに入る前に明日の予定を書き出す
ベッドの中に入って寝ようと思った途端「あ、明日あれしないと!」や「あの振り込み期限いつまでだったっけ?」と、色々なことを考え始めてしまい頭が休まらないことってないですか?
考えるほど気になってしまいベッドから一度出てわざわざ確認しにいったり、明日になって忘れないようにメモしに行ったりしていると、身体も心も休まらないですよね。
ゆっくり安心して思考を休めるためにも、明日の予定や気になっている事を紙に書き出す時間を設けましょう。
ポイントは「予定を立てる」というよりは、頭の中にあるものを書き出して空っぽにすることを意識して行うこと。
予定を立てようと意気込み過ぎると、逆に脳が活性化してしまい目が冴えてきてしまいます。
まず最初は明日やりたいことや、やり残した事や思いついた事を箇条書きにメモすることから始めてみましょう。 その作業に慣れて夜のプランニングタイムが習慣になってきたら、次のステップとしてさらに具体的に明日の予定を立てることにチャレンジしていきます。
明日の予定を決めてから寝ることを習慣にできると、よりスムーズに1日をスタートできるようになるので非常におすすめです。
寝る前の心の整理にもなって、よりリラックスした状態で眠りにつけるようにもなりますよ。
余白を上手に使って気持ちを整えよう!
生産性と聞くと『限られた時間でいかに量をこなすか』を重要視してしまいがちですが、人によって生産性を上げることの本当の目的は異なります。
●家庭と仕事のバランスを程よく保ちたい
●収入をキープしながら労働時間を短縮したい
今の生活のどこを改善したいのか? どんな生活を実現したいのか? 生産性をアップしたい本当の目的は何なのか『Why?』の部分を明確にするだけで、毎日の時間の使い方が自然と変わっていきます。
24時間営業である母親という仕事を背負うママたちにとっては、意識や気持ちの切り替えが特に大切になってきます。
他人軸で生産性を測るのではなく、自分にとっての理想のライフスタイルを模索しながら、無理せずゆっくりと自己ベストを目指していきましょう!
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