気分を安定させる「思考力」をつける3つの方法【思考力を養うおすすめの習慣3選】

マインドセット

気分によっていつもの家事が簡単に感じる日もあれば、何をするにも「なんで私ばっかり!」とイライラしてしまう日がありませんか?

できることなら気分が良い日を1日でも増やして、前向きに楽しく毎日を過ごしたいと思いますよね。

 

『気分』は無意識に浮き上がってくるものではありますが、『思考』に意識を向けることで浮き沈みを安定させることができます。

気分の乱れが減り安定した気持ちで過ごせるようになると、エネルギーの浪費も減るのでより意欲的にモチベーションに満ちた日々を送ることができるようになります。

 

というのも私は、昔から気分の浮き沈みが激しいのが悩みでした。

気分が悪くなるとイライラして人にあたってしまったり、態度が悪くなってしまうという自覚があるにもかかわらず、自分で上手くコントロールできなくてとても苦しかったのですが、これは性格の1つで自分では変えられないものだと思って我慢していました。

逆に、主人は気分の起伏がほとんどありません。
私の気分が突然悪くなってムスッとし始めたり、さっきまでやろうと言っていた事を急にやりたくないと言い始めても、怒ることもなくすんなりと受け入れてくれます。

そんな寛大さに心から感謝しつつも、私はそんな彼が心底羨ましくて、自分も同じように周りの環境や人に左右されずに、ニュートラルな状態を保てる人になりたいと思っていました。

 

そんな中、本などを通して自分の思考を選ぶことで気分を安定させることができると知り、思考に意識を向ける練習を続けところ、今では気分の起伏でストレスを感じることがほぼなくなりました!

育児や仕事で疲れたり、思い通りにいかないことがあっても、ニュートラルな気持ちを保てるようになったんです。

 

そこで今回は、気分を安定させる「思考力」の付け方と、思考に気付くトレーニングとしておすすめの3つの習慣をご紹介します。

自分の気分に振り回されて疲れてしまう
周りに気分を左右されるのが辛い
気分が上がらない日が多い
気分の良い日を増やしてハッピーに過ごしたい!

というママの参考になれば幸いです♪

 

「心のつぶやき」が気分をつくる


朝起きて外が晴れていると「やったー♪」と気分が良くなりますよね。

この「やったー♪」のように、ある出来事に対して無意識に頭に浮かんでくる思考やイメージを自動思考と呼びます。

 

人は常に多くのことを無意識に考えており、日常で起こる出来事や状況に対して

「やだな〜」
「やったー!」
「面倒くさいな・・」

など、さまざまな思考やイメージが頭の中を駆け巡っています。

そのほとんどは自動思考で、これらは私たちの気持ちや行動に大きな影響を与えているんです。

しかし自動思考はあまりにも自然に浮かぶので、意識しないと気づくことができません。

また意図せずに浮かんでくるものなので止めることもできません。

 

どんな出来事に対してもポジティブな自動思考ばかりが浮かんできてくれれば良いのですが、ネガティブな自動思考によって気持ちや行動までネガティブな影響を受けてしまう状態が続くと、自分自身も苦しくなったり、辛く感じてしまいますよね。

そんな時に有効なのが意図的に思考を選ぶ力をつけることなんです。

認知=思考を変えれば気分も変わる

例えば、起きて雨だった時に「雨だから外に出るのがダルいな」と思うと気分は下がってしまいますが、「雨だし早く帰ってきて映画でも観ようかな」と思考を少し変えるだけで、雨という状況は変わらないにも関わらず先ほどよりもワクワクして気分が上がりますよね。

このように、物事の考え方や受け取り方(認知)に働きかけて、気持ちを良い方向へ変えたり、行動をコントロールしたりする治療方法を思認知療法・認知行動療法といいます。

主に「認知」は外界からのインプットになります。「何が起こった」とか、「あれは嫌な事だ」とか、自分の外側で起こっている出来事を読み取るのが認知です。しかしながら、起こった出来事と自分の考えが混同してしまい、事実と考えの区別がつかなくなるケースがあります。また、全ての出来事のうち「嫌な出来事」だけ抽出する場合があります。このようなケースでは、心の整理をするために認知を修正することが必要です。

引用元|welbe『気持ちの整理の仕方 認知行動療法

「療法」と聞くと少し近寄りがたい印象がありますが、この手法は治療が必要か必要でないかに関係なく、全ての人の心の安定にとても役立つツールです。

『心』は全ての人が持っているものなのに、それについてしっかりと勉強する機会って心の病気にでもならない限りほぼないですよね。

風邪も予防が大事なように、心についても正しい日常的なケアの仕方を知っておけば自分で心の健康を保てるようになります。

気分が安定する「思考力」を身につける3つの方法

それでは、認知を修正して気分を安定させるための具体的なアプローチを3つのステップに分けて説明していきます。

1.自動思考を見つける

1日の中で大きな気分の変化があった時に、どんな自動思考が生まれているのかを観察してメモを取ってみましょう。

 

どんな時にどんな気分になったか?
その気分の強さはどれくらいか?
その気分の元となっているイメージ・思考は何か?

この様に気分行動に着目し、それらを生み出す元になっている思考の繋がりを観察してみると自分の中にいくつかのパターンが見えてくるはずです。

 

例えば私の場合、自分で「ここまでやるべき」と決めたラインまで家事や仕事をやり遂げられないと自分を責める感情が生まれて、気分が落ち込むことが多いです。

思ったより時間がかかってしまったり、途中で子どもがグズり始めたりして、目標にしてたところまで作業が終わらないと「全然できなかった」「また中途半端」「私はいつも予定通りに行動できない」など自分を責める思考が頭の中に浮かんできます。


私にはそんなの無理
どうせ誰も助けてくれない
私にそれほどの価値はない

無意識のうちにこんな思考を頭の中でつぶやいていないですか?
客観的に思考を観察してみると、自分でもびっくりするような言葉を自分自身に投げかけていることがあります。

自分の心の声に耳を傾けながら、1〜2日間心のつぶやきを書き留めてみてください。

2.思考と現実の歪みを見つける

次にその自動思考を現実と照らし合わせながら、思考と現実の間にある歪みをみつけます。

簡単に言えば、「それって単なる思い込みじゃない?」と確認していく作業です。

具体的には、以下の観点で自分の思考と事実をみつめていきます。

◆ステップ1:自動思考が正しいと証明できた過去の事実をリストアップする。
・全然出来ていない(今日終わらせるべき作業は今日中に終わらせるべき)
⇒過去にやり残した作業がどんどん溜まって最後に大変な思いをしたことがある。
◆ステップ2:自動思考を疑う
・全然出来ていない⇒ 目標の9割は(9割も)出来ている。
・達成出来なかったこと以外にもこなしたタスクがたくさんある。
・今日終わらせないと後で困る⇒本当にそうか?明日も時間がない保証はあるのか?
◆ステップ3:事実と感情を切り離す
その感情を得るために行っている行動は、果たしてそれほどの価値があるのか?を問う。

・先のことを心配し過ぎて、結局今ストレスを感じていたら意味がないのでは?
・自分を助けるために決めたルールで自分を苦しめていては本末転倒だ。

このように1つ1つの思考を紐解いていくと、過去の経験や出来事から自動思考が生まれているケースが多いです。

時間の経過と共に自分自身や周囲の環境は変わっているのだから、自分の中にある古い記憶による思考と現実との間にズレが生じてくるのは当たり前ですよね。

 

最初は思考を紐解いていくのが少し難しいと感じるかもしれませんが、ゆっくりと自分の心に向き合いながら、数日かけながら観察・分析してみましょう。

3.新しい思考を決める

思考のパターンとその歪みが分かったら、頭の中でつぶやくようにする「新しい思考」を決めていきましょう。

●全然出来ていない今の自分ができるベストを尽くしている
●自分はダメだ成長の過程にいて日々努力している

今後「全然出来ていない・・」とつぶやきそうになったら、代わりに新しく決めた思考を頭の中でつぶやく様にしていきます。

新しい言葉は1つに絞る必要はないので、思いついた言葉をたくさんリストアップし、実際に色々な言葉を頭の中でつぶやきながら自分にぴったりのフレーズを見つけてみましょう。

 

脳には、頭の中に浮かぶ回数が多い言葉やイメージをより重要な事実だと判断する性質があります。

例えば「自分は出来る」という思考が多いと「『出来る自分』を探せ!』という司令だと脳が認識し、自分は出来るという事を証明する出来事をたくさん見つけようとします。

その結果、多少出来ていない部分があっても出来ている部分により意識が向くようになるので、結果として「やっぱり自分は出来るんだ!」という確信が強まっていくんです!

 

これら3つの方法の1番素晴らしい点は、誰でも今すぐこの瞬間から始められるところです!

ぜひたくさんの優しい言葉を自分自身に投げかけて、自分の望むセフルイメージを体現していきましょう。

「思考に気付く」トレーニングに効果的な3つの習慣

自分の思考に意識を向ける習慣をつけて、日常的に考え方の癖やパターンに気付けるようになるほど物事を多面的に捉えられるようになります。

思考に気付く練習として私自身も取り入れている3つの習慣をご紹介します。

ジャーナリング

ジャーナリングは頭に思い浮かんだことをひたすら紙に書き出してくワークで、「書く瞑想」とも呼ばれます。

モーニングジャーナルや、インタースティシャルジャーナルなどいくつか種類ややり方がありますが、「何を書くか?」のお題を決めて、一定時間そのことについて自分考えを紙に書き続けるというのがジャーナリングの一般的なやり方です。

 

ジャーナリングをしてほぼ全ての人が感じるのが、「こんなことを自分が考えていたなんて気が付かなかった!というものです。

というのも、人が普段「自分の思考だ」と自覚しているのは「顕在意識」と呼ばれるものですが、この割合は意識全体のほんの1割程度だと言われています。

残りの9割を占めるのは「潜在意識」です。

これは普段意識することが出来ない意識、いわゆる「無意識」と呼ばれるもので主に感情、感覚、記憶、欲求などを指します。
潜在意識は過去は「記憶の宝庫」とも呼ばれ、過去の記憶による影響を受けていることが多いです。

ジャーナリングをすると、この潜在意識へ意識的に働きかけて普段気づいていない感情や記憶を浮き上がらせることができるので、自分で書いてるのに「何これ!?」というような感覚になるんですね。

 

このように自分の中にどんな潜在意識があるのかに気付くこと自体も素晴らしいですが、潜在意識にどうやったらアプローチできるのかを知って、ジャーナリングを繰り返すことでそのスキルを高めていけることもジャーナリングがもたらす大きなメリットの1つです。

ジャーナルを書いている時だけでなく、普段から「なんでそう思ったんだろう?」「なんでモヤモヤしてるんだろう?」と、自分に問いかける癖や答えを導き出すスキルを身につけることができると、自動思考やその歪みにも気づきやすくなり、より自分の気分や感情を安定させることができるようになっていきます。

Got Doneリスト

To Doリストも大事ですが、それよりもおすすめなのがGot Doneリストです。

『Got Done=やり終えたの文字通り、今日やった事をリストアップしていくだけなのですが、やってみると予想以上に気持ちが上がるんです!

 

私は夜ではなく朝に前日できたことを手帳に書き出しているのですが、「昨日は特に何もしなかったな・・・」と思って書き始めても、ほぼ毎回自分が思っていたよりも多くのことをリストアップすることができます。

「そう言えばコレもやった」
「あ、アレもやってたな」

と1つ書き出すごとに達成感が「チャリ〜ン♪」とチャージされるような感覚で、今日も頑張れそう!という気持ちになります。

 

何も大きな成果を書き出す必要はなく、どんな小さなタスクでも自分が「やったぞ!」と思うことをどんどん書いていけばOKです。

いつもより丁寧に掃除した
読書をした
いつもより早く寝かしつけが出来た

 

普段、やらなきゃいけないタスクのことを考えることはたくさんあっても、出来たことに意識を向けることってほとんどないですよね。

しかし前途した通り、脳は意識を向けていることほど『重要なこと』だと認識するので、出来ていないことにばかり意識を向けていると「自分は出来ていない」という事実ばかりを探し始めて、どんどん焦りや不完全燃焼感を感じやすくなってしまいます。

逆に、Dot Doneリストを使って『出来た自分』を見つける癖をつけると、脳も『出来る自分』を見つけようとしはじめるので、結果的にどんどんポジティブな気持ちになることができる訳です。

 

そもそも育児や家事は、毎日やるのが当たり前だと思ってしまいますが、何かを毎日ずっとやり続けるって本当はとてもすごいことですよね!

ダイエットや勉強は1週間続けるだけでも大変だし、仕事だって必ず休日があるのに、ママ業は休みがなくても毎日こなせて当たり前とされているその認識自体が、そもそもハードルが高過ぎると思いませんか!?(泣)

「今日も出来て当たり前」ではなく「今日も出来てすごい!」という気持ちで自分を評価してあげるためにも、Dot Doneリストを書くことをおすすめします♪

読書

自分の古い思考パターンを崩すのには、新しい思考パターンを増やすのが最も手っ取り早い方法です。

しかし、いくら新しい視点で物事を捉えようと努力しても、頭の中にあるデータや知識が古いままだと、結局また従来の思考に戻っていってしまうのは当然ですよね。

そこで有効なのが、本を読んで自分の中にある知識や認識をアップデートすることなんです。

 

本を読んで、自分とは全く異なる価値観やバックグラウンドを持つ人の考え方や心理に触れることでより柔軟な思考で物事を捉える力を鍛えることができます。

さらに様々なジャンルの本を読み新しい知識を取り入れることは、今まで自分が思い込んでいた認識を全く新しく書き換えることにも繋がります。

 

例えば、数年前までの私は子育てでイライラしてばかりの自分を「ダメな母親だ」と責めて、育児書を読み漁りながら、子どもを怒り過ぎないように自分をコントロールするので毎日必死でした。

しかし、脳の働きに関する本を読んで『睡眠時間が6時間以下の生活を続けると脳が正しい意思決定を下す力が著しく低下するうえ、睡眠不足の状態が続くと日中のネガティブな記憶が十分に処理されず脳に残ったままになるため、気持ちが沈みやすくなったり、怒りっぽくなる傾向が高まる』という知識を得ることができたことで、自分への認識がガラッと変わったんです。

今までは「すぐに子どもに怒ってしまうだめな母親」という認識だったのが、「夜泣きによる寝不足が原因で脳が正常に機能していない状態」という捉え方に変わり、無駄に自分を責めることがなくなりストレスも軽減したんです。

 

この様に、自分が認知していることを客観的に把握する力を「メタ認知能力」といいますが、読書はこのメタ認知能力を高めるのにも効果的であるとされています。

メタ認知能力が高まるほど自分を冷静に把握できるようになるため、ネガティブな感情になっても意識的に気持ちを落ち着かせることができるようになります。

自分の感情を正しく認知できるようになるうえに、その対処法についての新しいアイデアを得ることもできる読書は、まさに思考力を鍛えるのにうってつけのツールなんです。

特に子育て中のママは、産後のホルモン変化や、子どもとのやりとりで感情的になることが多いですが、そんな時こそ逆に、科学的な視点にフォーカスした本や、ロジカルシンキングに関する本を読むと日常とは異なる部分の脳を使うことができるので頭がスッキリしますし、新しい知識も増えるのでおすすめです。

私はよく脳科学者の中野信子さんの本を読むことが多いのですが、正直そこらへんの育児書なんかを読むよりもママとして有益な知識や考え方をたくさん学ぶことができます。

自分が感じたい気持ちをつぶやこう♪

心と身体は繋がっています。

もし今、感じたいこととは違う気持ちを感じることが多かったり、なりたい自分とは違う自分であると感じていたら、ぜひ毎日どんなことを心の中でつぶやいているかを見つめてみることをおすすめします。

そして、自分が感じたい事をどんどん積極的につぶやくようにしてみて下さい。

最初は半ば強制的につぶやく形になるかもしれませんが、そのうちそれが普通になっていくればこっちのものです♪

 

さらにつぶやく時に、「私は〜だ」と一人称を使う代わりに、「あなたは〜だ」というように二人称を使ったり名前で呼びかけるようにしてみるとさらに効果的だそうです。

「あー、今日もあなたは最高だ。」

「いつも〇〇は何でも出来ちゃうんだよね。」

「この世で1番あなたが大事。」

この方法は自分への声がけのみでなく、自問する時など全ての場面において自分を客観視するのにとても役立ちます。

「あなたはどうしたい?」

「あなたはどう思う?」

と大事な友だちに声をかけるように、自分の気持ちにたくさん耳を傾けてあげて下さい♪

 

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